吉澤嘉代子から目を離すな(13) – シングル「ミューズ」に思う+サイン会報告 #吉澤嘉代子


吉澤嘉代子の3枚めのシングル「ミューズ」が6月13日に発売される。
ファンの贔屓目としてご容赦頂きたいが、世間の注目が日に日に彼女に集まって来ている気がしてならない。
本当に感慨深い。

このシングルのリリースが発表された時、彼女はこうツイートしていた。

吉澤嘉代子というアーティストに常につきまとって来た言葉といえば「妄想系」、そして「魔法」ではないだろうか。

内気で人とのコミュニケーションが取りづらかった女の子は、ずっと「私は魔女修行をしている」という妄想の中で、そして妄想を砦として生きてきた。
妄想が産み出した物語を曲にしてみると評価されはじめ、いつしか音楽は、内気な自分を社会に繋ぎ止める唯一の「命綱」となった。

しかしいつまでも妄想の世界の中で生きられるわけがない。「夢を叶えるためには夢から醒めなくちゃ」いけないからだ。
「箒星図鑑」「東京絶景」そして「屋根裏獣」の3部作を完遂した彼女は、「夢から醒める」という次の段階に踏み出したのだ。

元々破格であったソングライティングやメロディメイクの才能は、メジャーシーンに身を置くことで一層研ぎ澄まされていた。
そして歌声は、様々な色を持った楽曲に縦横無尽にフィットし、時には柔らかく、時には鋭く響く、唯一無二のものになっていた。
そうした成長の過程が必然として結実したのが佳曲「残ってる」である。
広く世間で受け入れられロングセラーとなったのは周知の通りだ。

そして今回の「ミューズ」である。
MVで変わらず可愛らしく美しい姿を見せているのは女優の安達祐実さん。

冒頭のこのフレーズに心が震えた。

魔法は永遠じゃない 大切なとき 思い出せない
でも言葉は永遠だって 何も変わらず生きているって

「魔女修行」を引きずるのはもうおしまい、これからは永遠になり得る言葉を音に刻んで行くんだ、という吉澤嘉代子の覚悟を感じたのは私だけだろうか。
プロデュースを手がけた蔦谷好位置さんは、お得意のオーケストラの要素を取り入れつつも、吉澤嘉代子独特の「色」を忠実に踏襲した楽曲に仕上げている。
今回、吉澤嘉代子は裏声を多用していると感じた。闘う人の希望と賛美を力強く歌ってはいるが、鋭角的に響き過ぎず、あくまでも柔らかくしなやかに響かせようとしたのではないだろうか。

前作「残ってる」に続いて、間違いなくこの曲も吉澤嘉代子を新たな段階に引き上げることになると思う。そうあることを強く願う。
「人生の一曲」とまで言い切っているのは、そういう意味もあると思うので。

その思いを抱えて、私はタワーレコード難波店で開かれたサイン会に足を運んだ。

思えば吉澤嘉代子の生ライブを初めて観たのが3年前のリリースイベントだった。
今春のBIGCATにせよ渋谷duoにせよ満員の大盛況だったが、今回は楽曲披露はなくサイン会だけにもかかわらず、ご覧の人だかりである。

YouTubeで「ストッキング」のMVを観てから3年。隔世の感である。
でも彼女の楽曲、そして歌はもっともっと広く世間で受け入れられて然るべきものだと思う。
だからもっともっとバズって欲しいし、多分確実にそうなるはず。
タワレコ難波での大盛況を見て、それを確信した次第である。

さてサイン会での会話。例によってうろおぼえだけど。

からふね「こんにちは」
吉澤嘉代子「こんにちはー」
からふね「いやー、感慨深いっす」
吉澤嘉代子「(ポスターにサインを書きながら)何がですか?」
からふね「私3年前に『箒星図鑑』のリリイベでここに来たんですけど、今回サイン会だけなのに大盛況ですやん。売れたなぁって」
吉澤嘉代子「ああ、そうですね、本当有り難いです…ところで前から思ってたんですけど、『からふね』ってそういうコーヒー屋さんか何かありませんでした?」
からふね「はっ?…ああ、京都にありますよ、『からふね屋珈琲店』って」
吉澤嘉代子「ですよね! 何か関係がおありで?」
からふね「ないですよぉ! この名前使うのに黙認は頂いてますけど」
吉澤嘉代子「そうなんですね…あ、ごめんなさい変な話しちゃって」
からふね「いえいえ! 来月東京の発表会行きますよ」
吉澤嘉代子「いつもありがとうございます! これからもよろしくお願いします」
からふね「こちらこそよろしくです!」
吉澤嘉代子「ブログも読んでますよ」
からふね「はいは…え?」

ますます滅多なことが書けなくなったじゃないか…頑張ります。